前職を批判しないように

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 新たな職を探すための面接で、転職の理由を尋ねられるのはよくあることだ。その理由として、上司との関係がうまくいかなかった、会社の方針が自分に合わなかった、見合った給与がもらえないからなど、会社、またはそれに属する者の欠点が目立つ事柄を理由としている場合には注意が必要だ。会社側への批判めいた発言を多く含む応答があった場合、面接で敬遠される可能性があるのだ。

 特に、何度も転職を繰り返している場合には、今後入社ができたとしても同じようなことで辞職する可能性があると考えられてしまうのである。面接の場では正直な応答が重要ではあるが、面接官にどのような印象を与えるのかを考える必要があるのだ。また、入社前の面接の段階で確認できることをしておかないというのも問題である。自分がその会社でどれだけ貢献できるのかを把握する手段になるだけでなく、会社全体の方針や労働条件、環境などについてしっかりと納得できていなければ、転職を繰り返すとも考えられるのである。

 面接の担当者に好ましい人物と感じさせるには、その表現に十分気を付け工夫をすると良いだろう。前向きでやる気のある人物を受け入れたいと思うのは、どの会社でも共通することである。後ろ向きな言葉や批判をできる限り避け、上手に言葉を選ぶべきではあるが、面接でのやり取りを繰り返すうちに履歴書との矛盾が生まれないように注意が必要だ。自分の本当の気持ちを込め、対策を取らなければならない。