転職の理由としてよく見られるものに、職場での人間関係が挙げられる。上司との関係がうまくいかず仕事に行くのが嫌になってしまったり、同期の間でトラブルが起こったりするケースである。また他人とのコミュニケーションが苦手で、人付き合いに疲れてしまう人もいるようだ。けれどもこのような人間関係に悩む人は、たとえ転職したとしてもほかの職場でもまた同じように人間関係の問題を抱える傾向になりがちだ。

　どんな職場でも、合う人と合わない人がいるのは仕方がないことで、仕事として割り切って付き合うことも必要なのである。人間関係の悩みですぐに転職を考えるのではなく、まずは信頼のおける上司などに相談してみよう。そうすることで、配属地変更などの対策を取ってもらえることもあるはずだ。そして自分自身も、苦手な相手でも「仕事だけの関係」と割り切って働くように気持ちを切り替えていく心がけも必要である。

　また自分自身が人間関係だと分かっているのであれば、転職する際に他人とあまり関わらなくて済む仕事を選ぶようにすれば、ストレスも減って働きやすいはずだ。接客業やチーム営業などは常に誰かと関わらなければいけないが、工場勤務や運送業などであれば単独で働く時間が長くなる。営業をしたい場合でも、チーム営業ではなく一人で外回りをするシステムの職場であれば気も楽だろう。そうしたことも頭に入れて慎重に仕事を選ぶことで、仕事を辞める率も減るのではないだろうか。